
警固断層の地震リスクは?福岡市ハザードマップの見方を解説
すでに自宅を所有していると、いま住んでいる場所の地震リスクがどれくらいなのか、改めて気になる方も多いのではないでしょうか。
特に警固断層帯は福岡市に大きな影響を及ぼすとされる活断層であり、その位置や特徴を踏まえたうえで、自宅周辺の危険度を把握しておくことが重要です。
そのための基本ツールが、福岡市総合ハザードマップです。

ただ、見方がよく分からないまま、なんとなく色分けだけ眺めて終わってしまっているケースも少なくありません。
この記事では、警固断層と地震リスクの基礎から、ハザードマップの具体的な見方、自宅所有者として押さえておきたいチェックポイントまで、順を追って分かりやすく解説します。
ご自宅の安全性を冷静に確認し、これからの備えにつなげるための参考にしてみてください。
警固断層帯とは?福岡市の地震リスク
警固断層帯は、玄界灘から内陸部へ延びる活断層帯で、海域から内陸にかけて連続していることが特徴です。
地震調査研究推進本部の資料では、社会的・経済的な影響が大きい活断層の一つとして位置付けられており、長さが約20km以上あることで、規模の大きな地震を起こし得ると評価されています。
特に南東部は断層面の上端が浅いと推定されており、内陸直下で強い揺れをもたらすおそれがある点が、福岡市にとって大きなリスクとなっています。
この警固断層帯に関連する地震として、多くの方が記憶しているのが、2005年に発生した福岡県西方沖地震です。
福岡管区気象台や国の資料によると、この地震はマグニチュード7.0、最大震度6弱を観測し、死者1名、負傷者1200名以上、住家の全半壊や一部破損が多数発生しました。
この経験から、地域として直下型地震への備えの重要性が改めて認識され、現在の地震ハザード評価や各種計画の見直しにもつながっています。
今後の発生可能性については、地震調査研究推進本部が警固断層帯を長期評価の対象としており、今後30年程度の期間における発生確率は、国内の主な活断層の中でも高いグループに含まれると位置付けられています。
さらに、過去の活動履歴などから、断層帯の北西部が活動したことで南東部の地震発生の可能性が高まっているという指摘もあり、住民が地震リスクを自分事として受け止める必要があります。
このような評価を前提に、福岡市では、警固断層帯南東部を震源とする地震を想定し、揺れやすさマップや耐震改修促進計画などを整備している状況です。
| 項目 | 概要 | 自宅所有者の着眼点 |
|---|---|---|
| 警固断層帯の特徴 | 内陸直下を通る長大活断層 | 自宅直下の断層位置の把握 |
| 過去の代表的地震 | 2005年マグニチュード7.0 | 当時の被害規模と教訓の確認 |
| 今後30年の発生可能性 | 全国でも高いグループ | 耐震性向上と備蓄の優先検討 |
福岡市総合ハザードマップの基本的な見方
福岡市総合ハザードマップは、福岡市防災情報サイトや福岡市の公式ホームページから閲覧できます。
画面上部のメニューで「総合ハザードマップ」を選ぶと、新しい画面が開き、地図が表示されます。
地図左側の一覧から「洪水」「内水」「土砂災害」「高潮」「津波」「地震」などの項目を選ぶことで、表示したい災害種別を切り替えられます。
必要に応じて、複数の災害情報を重ねて表示する機能も用意されています。

地図には災害種別ごとに色分けが設定されており、その意味は画面上または下部に表示される凡例で確認できます。
たとえば地震では、想定震度に応じて段階的に色分けされ、震度の数値が大きくなるほど濃い色で示されます。
洪水や内水では、浸水の深さを示す区分ごとに、水色から紫色などのグラデーションで表示されます。
高潮や津波についても、浸水の深さや到達範囲ごとに色の差がつけられており、凡例を見れば危険度の違いが分かるようになっています。
自宅周辺の状況を詳しく調べるときは、画面上部や左側にある検索欄に住所や施設名を入力し、候補から選択します。
地図が自動的に移動し、該当地点が中央付近に拡大表示されるため、その場所に重なっている色を確認します。
次に、災害種別を切り替えながら同じ地点を見ることで、地震・洪水・高潮・津波など、複数のリスクを一度に把握できます。
このように、自宅を起点として周辺一帯まで視野を広げて確認すると、避難の方向性や日常の備え方を検討しやすくなります。
| 確認したい内容 | 選択するマップ種別 | 凡例で見るポイント |
|---|---|---|
| 自宅の想定震度 | 地震・揺れやすさ | 震度階級別の色区分 |
| 大雨時の浸水可能性 | 洪水・内水 | 浸水深ごとの色分け |
| 沿岸部の水害リスク | 高潮・津波 | 浸水範囲と到達深さ |
自宅所有者向け「警固断層×地震マップ」の重点チェック
福岡市の揺れやすさマップでは、警固断層帯南東部を震源とする地震を想定し、地域ごとの予想震度を色分けで示しています。
特に震度6弱以上の色が付いている場所は、家具の転倒や壁のひび割れなど、生活空間への影響が大きくなるおそれがあります。
まずは自宅の位置を地図上で正確に確認し、想定震度が6弱・6強・7のいずれに該当するのかを把握しておくことが重要です。
そのうえで、家の中の安全対策や避難経路の確認に必ず結び付けるようにしてください。
揺れやすさマップは、地盤の状況と想定される地震動の両方を踏まえて作成されており、同じ市内でも揺れ方に差が出ることが特徴です。
一般に、埋立地や軟らかい地盤の低地では揺れが長く大きくなりやすく、台地や標高のやや高い安定した地盤では相対的に揺れが小さくなる傾向があります。

福岡市が公表している各区版パンフレットでは、地盤の違いによる揺れの出方が説明されているため、自宅周辺がどのような地盤に属しているのかを合わせて確認しておくと安心です。
これにより、同じ想定震度でも体感や被害の出方が変わる可能性を意識しやすくなります。
次に、自宅の想定震度と建物の築年数・構造を照らし合わせて、どの程度の耐震性が期待できるかを整理しておきましょう。
建物の耐震基準は1981年の新耐震設計法施行以降に強化され、さらに2000年頃には地盤の揺れや柱・壁量をより厳しく見るような改正が行われています。
揺れやすさマップで震度6弱以上が想定されている地域では、特に1981年以前の建物や、壁量が少ない木造2階建てなどは、耐震診断や耐震改修の検討を早めに進めることが推奨されています。
福岡市も耐震改修促進計画の中で、揺れやすさマップの活用と耐震対策の重要性を示しているため、自宅の状況を整理し、必要に応じて専門家への相談につなげることが大切です。
| 確認項目 | 見る場所 | チェックの意味 |
|---|---|---|
| 自宅の想定震度 | 揺れやすさマップ | 家具転倒や被害規模の目安 |
| 地盤の種類 | 凡例や説明資料 | 揺れの増幅や液状化傾向 |
| 築年数と構造 | 登記簿や図面 | 耐震性と改修必要性判断 |
ハザードマップを日常の防災行動に活かす方法
まず、自宅周辺の指定避難所や指定緊急避難場所を、福岡市総合ハザードマップで確認しておくことが大切です。
福岡市では、地図上に避難所の位置と、対応している災害種別をまとめて公開しています。
総合ハザードマップの画面で「避難所」系の情報を選択すると、自宅から最寄りの避難先がおおよそ把握できます。
そのうえで、実際に歩いて避難経路を確かめておくと、災害時にも迷いにくくなります。
次に、地震に限らず、大雨や高潮など複数の災害を想定して行動を決めておくことが重要です。
福岡市総合ハザードマップでは、洪水や土砂災害、津波など災害種別ごとの危険区域や浸水の深さを切り替えて確認できます。
夜間や豪雨時、また家族が別々の場所にいる場合など、状況ごとに「どの段階でどこへ避難するか」を、ハザードマップの情報を基に整理しておくと安心です。
特に水害の危険が高い地域では、早めの立ち退き避難を前提とした行動計画づくりが欠かせません。
さらに、ハザードマップは家族全員で共有しながら、防災会議に活用すると効果的です。
自宅の想定震度や浸水深を確認しつつ、家具の転倒防止やガラス飛散防止、飲料水や食料などの備蓄量を話し合うと、具体的な備えに結び付きます。
高齢者や障がいのある家族がいる場合は、指定避難所だけでなく、福祉避難所の仕組みも合わせて確認しておくと、いざというときの不安を減らせます。
定期的にハザードマップを見返し、生活環境の変化に応じて避難行動や備蓄計画を見直すことが大切です。
| 活用場面 | ハザードマップで確認 | 日常の備えの例 |
|---|---|---|
| 地震時の避難 | 指定避難所の位置 | 避難経路の事前歩行 |
| 水害時の避難 | 浸水深と危険区域 | 早期立ち退き判断 |
| 家族の防災会議 | 自宅と周辺の危険度 | 備蓄品と家具固定 |
まとめ
警固断層帯は福岡市に大きな揺れをもたらす可能性があるため、自宅周辺の地震リスクを正しく把握することが重要です。
福岡市総合ハザードマップを使えば、自宅の想定震度や地盤の特徴、避難先や経路まで一度に確認できます。
特に震度6弱以上が想定されるエリアでは、建物の構造や築年数を踏まえた耐震性チェックや、家具固定・備蓄の見直しが欠かせません。
当社では、お住まいの場所とハザード情報を踏まえた住まいのリスク診断や、今後の住み替え・建て替えの検討についても個別にご相談を承っています。
ご自宅の安全性が気になる方は、ぜひ一度お問い合わせください。